MathTrail

作戦とゲーム3–6年生

てんびんと水の移しかえ

5リットルの入れ物と3リットルの入れ物で、ちょうど4リットルの水をはかるにはどうすればよいでしょうか。おもりのないてんびんで、たくさんのコインにまじった1枚の軽いコインを見つけるには、どうすればよいでしょうか。こうした油分け算やてんびんの問題では、子どもが短い手順を計画します。そして、入れ物に目盛りがない、てんびんにおもりがないといったルールの一つひとつが意味を持ちます。これは、何が起きてもうまくいく計画、つまりアルゴリズムとの最初の出会いです。

解き方のカギ
状態をすべて書き出し、いちばん短い道すじを探す
身につく力
手順を先まで計画し、てんびんのどの結果も考えぬく力

てんびんと水の移しかえのルール

てんびんの3通りの結果

はかるたびに結果は3通りあるので、コインを3つのグループに分けて調べられます。それによって、決まった回数で何枚のコインまで調べられるかが決まります。

はかる回数結果の数調べられるコイン
133枚まで
23 × 3 = 99枚まで
33 × 3 × 3 = 2727枚まで

解き方:状態の表

水の移しかえでは、入れ物ごとに列を、操作ごとに行をとった表をつくり、目標が現れるまで、それぞれの行から許される操作をすべて試します。目標が最初に現れたところが、いちばん少ない回数です。てんびんでは、3通りの結果のそれぞれについて、次に何をするかを計画します。下の例題は、いちばんやさしい問題から算数オリンピックの問題へと進みます。

  1. 状態、つまりそれぞれの入れ物や皿の中身を書く
  2. そこから、許される操作をすべて試す
  3. 目標に着いたら止め、操作の回数を数える

例題1 · 3–4年生

1リットル

コックさんのところには、空の3リットルの入れ物と、空の5リットルの入れ物と、じゃ口があります。入れ物に目もりはありません。コックさんは1回の操作で、じゃ口から水を入れて入れ物をいっぱいにするか、入れ物の水を全部すてるか、一方の入れ物からもう一方へ水を移すかの、どれかをします。水を移すときは、はじめの入れ物が空になるか、もう一方がいっぱいになるまで移します。どちらかの入れ物にちょうど1リットルの水を入れるには、少なくとも何回の操作が必要ですか。

  1. 3リットルの入れ物をいっぱいにして、5リットルの入れ物に移します。これで大きい入れ物には3リットル入っています。

  2. もう一度3リットルの入れ物をいっぱいにして、大きい入れ物がいっぱいになるまで移します。大きい入れ物に入るのは、あと2リットルだけです。

  3. 小さい入れ物に1リットルが残ります。ここまでの操作は、満たす、移す、満たす、移すの4回です。

答え 4回です。

例題2 · 3–4年生

8枚のコイン

見た目が同じコインが8枚あります。そのうち1枚はにせのコインで、ほかのコインより軽く、ほかのコインの重さはどれも同じです。おもりを使わないてんびんで、にせのコインを確実に見つけるには、少なくとも何回はかる必要がありますか。

  1. 両方の皿に3枚ずつのせ、2枚はわきに置いておきます。

  2. 片方の皿が上がったら、にせのコインはその皿の3枚の中にあります。そのうちの1枚と1枚を比べると、軽いほうがにせのコインです。つり合えば、3枚目がにせのコインです。

  3. 皿がつり合ったら、わきに置いた2枚を比べます。にせのコインは、そのどちらかだからです。どちらの場合も2回はかれば十分で、1回では足りません。結果が3通りしかないのに、コインは8枚あるからです。

答え 2回です。

例題3 · 5–6年生

100枚のコイン

見た目が同じ100枚のコインのうち、1枚がにせのコインで、ほかのコインより軽く、ほかのコインの重さはどれも同じです。おもりを使わないてんびんで、にせのコインを確実に見つけるには、少なくとも何回はかる必要がありますか。

  1. はかるたびに結果は3通りなので、4回はかっても、区別できるのは多くて3 × 3 × 3 × 3 = 81通りです。これはコインの100枚より少ないので、4回では足りません。

  2. 両方の皿に33枚ずつのせ、34枚はわきに置きます。どの結果になっても、残るのは多くて34枚です。同じようにして、34枚は多くて12枚になり、さらに4枚、2枚、1枚と減っていきます。

  3. コインが100枚から34枚、12枚、4枚、2枚、1枚と減っていくので、はかる回数は5回です。

答え 5回です。

つまずきやすいところ

MathTrail は、間違った答えを一つひとつ、どのひっかけにかかったのかから解説します。このテーマでよくあるひっかけを、お子さまへの声かけの例と一緒に紹介します。

家庭でできること

  1. 流しで水をはかる

    大きさの違うコップを2つ用意して、どちらのコップの容量とも違う量をはかってみてください。流しは最高の実験室で、水がこぼれても大丈夫です。

  2. 軽いものさがし

    見た目が同じ物をいくつか用意して、その中に1つだけ軽い物をかくし、家にあるてんびんか、袋を2つつるしたハンガーで、それを見つけてみてください。はかった回数も数えましょう。

  3. まず計画を立てる

    水を移したりはかったりする前に、計画を表に書き、一つひとつ確かめてみてください。大切なのは運ではなく、先に計画を立てる力です。

先に学ぶテーマ

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