MathTrail

作戦とゲーム5–6年生

必勝法のあるゲーム

テーブルにマッチ棒が20本あります。先手と後手が交互に、1本、2本、3本のどれかを取っていき、石取りゲームのように、最後のマッチ棒を取った人の勝ちです。先手は必ず勝てるでしょうか。こうした問題で子どもが探すのは、相手がどんな手を選んでも勝てる計画です。その計画は、ゲームの終わりから逆にたどり、どの局面が手番の人にとって負けになるかを調べることで見つかります。

解き方のカギ
終わりから逆にたどり、負けの局面を見つける
身につく力
相手がどんな手を選んでも勝てる計画を見つける力

ゲームのルール

負けの局面

マッチ棒を1本、2本、3本のどれか取り、最後のマッチ棒を取った人が勝つゲームでは、手番の人が負ける局面が4本ごとにやってきます。

残りのマッチ棒いちばんよい手理由
1本、2本、3本全部取る最後のマッチ棒を取れば勝ち
4勝てる手はないどう取っても、相手が残りを全部取る
5本、6本、7本1本、2本、3本のどれかを取って4本残す相手に負けの4本がまわる
8勝てる手はないどう取っても5本、6本、7本のどれかが残る

解き方:ゲームの終わりから

局面を小さいほうから順に書き出します。そこからのどの手も勝ちの局面につながるなら、その局面に負けの印を、負けの局面につながる手があれば勝ちの印をつけます。はじめの局面から勝つための手は、負けの局面を残す手です。下の例題は、いちばんやさしい問題から算数オリンピックの問題へと進みます。

  1. 終わりの局面から始める
  2. 小さいほうから順に、勝ちか負けかの印をつける
  3. 相手に負けの局面を残す手を見つける

例題1 · 5–6年生

ボウルのあめ

ボウルにあめが23個入っています。ユキとレオが順番にあめを取っていき、ユキが先に取ります。どちらも、自分の番に1個、2個、3個、4個のどれかを取ります。最後のあめを取った人の勝ちです。ユキが確実に勝つには、最初に何個取ればよいですか。

  1. 終わりから考えます。残りが1〜4個なら、手番の人が全部取って勝ちます。残りが5個なら、どう取っても相手に1〜4個を残すことになるので、5個は負けの局面です。

  2. 同じように、10個、15個、20個も負けの局面です。そこからいくつ取っても、相手はボウルのあめを次の5の倍数まで減らせるからです。

  3. ですから、ユキは3個取って20個を残します。レオが何個取っても、ユキは合わせて5個になるように取り、15個、10個、5個と残して、最後には何も残しません。

答え 3個です。

例題2 · 5–6年生

キングの散歩

たて5マス、横5マスのマス目の左下のすみに、キングがいます。2人が順番に、キングを1マス上か、1マス右か、1マス右ななめ上に動かします。キングを右上のすみに動かした人の勝ちです。どちらもいちばんよい手を選ぶとき、勝つのはどちらですか。

  1. キングがあと何行、何列進まなければならないかを数えます。隅まであと1手のマスからなら、手番の人がすぐに勝ちます。

  2. 残りの行の数と列の数がどちらも偶数なら、そのマスは手番の人の負けです。どう動かしてもどちらかが奇数になり、相手はまた両方を偶数にできるからです。

  3. キングは、隅から4行、4列離れたところから始まります。どちらも偶数なので、先手の負けです。後手は、いつもどちらの数も偶数になるマスへ動かして答え続け、隅にたどり着きます。

答え 後手です。

例題3 · 5–6年生

デイジー

デイジーの花に、花びらが12枚、輪のようにならんでいます。2人が順番に、花びらを1枚か、すき間なくとなり合って生えている2枚をちぎります。最後の花びらをちぎった人の勝ちです。どちらもいちばんよい手を選ぶとき、勝つのはどちらですか。

  1. 先手が1枚ちぎっても2枚ちぎっても、輪が切れて、11枚か10枚の花びらが一列に並びます。

  2. 後手は、その列のちょうど真ん中からちぎります。11枚の列なら1枚、10枚の列なら2枚です。すると、向かい合わせに同じ長さの列が2つ残ります。

  3. そこからは、後手は先手の手をすべて、もう一方の列でまねします。先手に打てる手があるかぎり、後手にも打てる手があるので、最後の花びらをちぎるのは後手です。

答え 後手です。

つまずきやすいところ

MathTrail は、間違った答えを一つひとつ、どのひっかけにかかったのかから解説します。このテーマでよくあるひっかけを、お子さまへの声かけの例と一緒に紹介します。

家庭でできること

  1. マッチ棒ゲームで遊ぶ

    15本のマッチ棒から1本、2本、3本のどれかを取っていくゲームを、お子さまを先手にして遊んでみてください。何回か勝ったら、なぜ4の倍数が何度も出てくるのかを聞いてみましょう。

  2. 相手の手をまねる

    対称な盤を使うゲームなら、どんなゲームでも、相手の手を反対側でまねしてみてください。まねがうまくいくのはどんなときか、うまくいかなくなるのはどんなときかを聞いてみましょう。

  3. 立場を入れかえる

    お子さまが勝つ計画を見つけたら、立場を入れかえて、今度はお子さまが後手になります。その立場からだとなぜ計画が負けてしまうのかを説明することが、このテーマの、より深いほうの半分です。

先に学ぶテーマ

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